
今日のテーマは「免疫力を低下させちゃう?!NGな3つの食べ物とは?」です。
これからご紹介する食べ物は、『これを食べると免疫が落ちる』というのではなく、あくまでも『食べすぎると免疫が落ちてしまう』可能性がある食べ物、ということでご参考にしていただけたらと思います。
それでは、早速はじめます。
免疫をさげる3つの食べ物
- カップ麺・インスタントラーメン
- パン
- ファーストフード
ではこれらが、なぜ、免疫力を下げてしまうのかを説明していきますね。
塩分が高い食事は免疫を低下させる?!
まず押さえておきたいこと。それは『塩分が高い食事は免疫を低下させる』ということです。
塩分のとりすぎは、
- 高血圧
- 腎臓病
- 胃がん
など、いろんな病気の引き金になることはよく知られていますが、免疫にも悪影響をおよぼすことが分かってきたんです。
塩分と免疫機能の関係
塩分と免疫機能の関係を探る研究が、ドイツのボン大学(ライン・フリードリヒ・ヴィルヘルム大学ボン)の免疫学者らによって行われました。
「病原菌に感染したマウスに塩分濃度が高い餌を与えると、どうなるか?」という研究です。
研究結果は次のものでした。
免疫機能に大きく関わる白血球の一種である好中球の機能や数が減り、なんと菌の数が100~1000倍にも増加したんです。
さらに、ヒトを被験者にした臨床研究も行われています。
6gの塩分を1週間毎日摂取してもらった被験者さんの血液に大腸菌を加えると、マウスと同じように好中球の働きが阻害されている様子が観察できたんです。
糖質コルチコイド
今のところ、塩分が免疫機能を低下させてしまうメカニズムに関しては、正確には分かっていません。
ただどうやら、免疫機能を抑制する働きを持つホルモンの糖質コルチコイドが多くなっていることが分かっています。
つまり、「塩分を摂りすぎると、免疫機能を抑えるホルモンがたくさん出て、その結果、免疫システムが大幅に低下する」ということが分かったんです。
では、塩分の取り過ぎが免疫機能を低下させてしまうということを念頭において、免疫を下げる食べ物を3つ紹介していきます。
免疫を低下させる食べ物3つご紹介
1.カップ麺・インスタントラーメン
カップ麺やインスタントラーメンに塩分が多いことはよく知られています。
「だよね〜」って思ったかもしれませんが、実際に塩分がどのくらい入っているか知ってますか?
参考に、代表的な即席麺とカップ麺の表示を見てみましょう。
カップ麺が4.9g、インスタントラーメンが5.6g の塩分が含まれていることがわかります。
一日の食塩摂取の目安は、男性8.0g未満、女性7.0g未満(日本人の食事摂取基準2015年版より)なので、
なんと、1食で1日の半分以上の塩分をとってしまうんですね。
でも、分かってはいるけど、たまに食べたくなるときってありますよね。そんなときは、次のことに注意してみては如何でしょうか。
スープを残す
カップ麺やインスタントラーメンを食べるときは、思い切ってスープを残しましょう!そうすれば、油も減らすことができて一石二鳥です。
サラダやフルーツを一緒に
野菜サラダやフルーツを副菜として添えることをオススメします。なぜなら、生野菜や果物に多く含まれるカリウムには、塩分を体の外に出しやすくする作用があるからです。
どうしても食べたいときには、食べすぎには注意して工夫をしてみましょう。
2.パン
2つ目はパンです。これは、意外だった方もいるんじゃないでしょうか?
実はパンには結構、塩分が含まれているんです。なぜなら、賞味期限を伸ばしたり、パンを膨らますために塩分が必要だからです。
パンの塩分
パンの種類 (食塩相当量)
・食パン6枚切り(1枚 0.8g)
・食パン8枚切り(1枚 0.6g)
・ロールパン (1個 0.7g)
・バゲット (1本 4.0g)
4枚切りの食パンなら1枚あたり1g前後、バゲット1本には4.0gくらいの塩分といわれています。
これらにバターをのせて、チーズやベーコンやソーセージを添えたら…
こんな定番な食べ方で、なんと、ラーメンの汁まで飲み干したくらいの塩分を摂ってしまっている可能性もあるんです。
私もパン好きで、特ににベーグルにはめがありません。ベーグル+スモークサーモン+クリームチーズが一番好きな食べ方ですが、残念ながら、これは間違いなく塩分のとりすぎです…
気をつけたいポイント
気をつけてほしいポイントは、朝~昼は身体が塩分を溜め込もうとする時間帯なので、むくみの原因になります。
朝食に食べることの多いパンは、付けるものや、副菜に注意して、塩分のとりすぎは控えましょう!
塩分の取り過ぎによる免疫低下だけでなく、身体がむくんで冷えると、代謝も低下し、その影響で免疫も落ちてしまいます。
一緒に食べるものや、食べる時間帯も意識して、食べすぎには注意しましょうね!
3.ファーストフード
3つ目はファーストフードです。もしかすると、免疫に関しては、一番気をつけたほうが良い食べ物かもしれません。
なぜなら、ファーストフードは、美味しく感じてもらうために、味付けが濃かったり、脂肪が多いものが多いからです。
ファーストフードの塩分
ファーストフードの代表としてハンバーガー店と牛丼店の塩分をみてみましょう。
- ハンバーガー類の塩分:2〜3g程度
- ポテト:1g程度
セットで食べると、3〜4gになってしまいます。
また、牛丼類の塩分も大体3g程度。これに、しょうがやお味噌汁をつけるとこちらも3〜4gになります。
腸内の悪玉菌を増やしやすい
更に、ファーストフードが免疫を低下させる原因として考えられるのは、お肉の食べ過ぎによって腸内の悪玉菌を増やし、腸内環境を悪くすることです。
食物繊維も不足しがちなメニューが多いので、それも腸内環境を悪くする原因になります。
腸は、免疫細胞が7割も集まっていると言われているくらい、免疫システムにとって大切な臓器です。
その腸の環境が悪くなれば、免疫も下がってしまうということです。
つまり、塩分のとりすぎによる免疫低下と腸内環境悪化による免疫低下のダブルパンチを受ける可能性がある食べ物なんです。
味に慣れるこわさ
特に、親御さんやおじいちゃんおばあちゃんなどにも気をつけて頂きたいことがあります。
お子様が小さい頃からファーストフードを食べすぎると、その味に慣れてしまって、味付けの薄いものでは満足がいかなくなってしまうといわれています。
「三つ子の魂百まで」ではありませんが。
ウーバーイーツなどファーストフードもお家で食べられる便利な世の中になっており、最近の状況からデリバリーを使う方も多くなっているのではないでしょうか?
なんでも手に入る便利な環境だからこそ、食べる内容には気を配って、免疫を下げてしまう食べ物は避けたいですね。
まとめ
おさらいです。
免疫をさげる3つの食べ物は
- カップ麺・インスタントラーメン
- パン
- ファーストフード
です。
厚生労働省が発表した基準では、一日の食塩摂取の目安は、男性8.0g未満、女性7.0g未満が目標に挙げられています。
WHO(世界保険機関)は、一日の食塩摂取の目安は5gとしています。
でも、実際に日本人が摂っている塩分は、男性 11g、女性 9.3gという調査結果がでています。(厚生労働省平成30年『国民健康・栄養調査』)
そもそも、日本人は世界でも塩分の取りすぎの国とされています。
塩分は血管の病気や腎臓の病気への影響が主に考えられていましたが、免疫を低下させることもわかってきました。
「自分は高血圧じゃないから」「腎臓も元気だから」と他人事にはせず、免疫力を下げないために、減塩を習慣にしていきたいですね。